仮想現実空間におけるサービス利用資格と提供データのTrust検証(NRIデジタル株式会社)
2023/07/07ユースケース

2022年度「Trusted Web の実現に向けたユースケース実証事業」において実証を行ったユースケースのうち、NRIデジタル株式会社の行った「仮想現実空間におけるサービス利用資格と提供データのTrust検証」の内容をご紹介します。
ページ下部の各資料リンクから、より詳細な実証内容についてご覧いただけます。
背景
- 仮想現実空間、いわゆるメタバース等の仮想空間サービスが急速に広まりつつあるが、利用者(アバター)、サービス提供者間の売買契約などにおける利用者の資格情報を保証する手段が整っていない。
- 仮想空間サービスにおいては、既存のWebサービス利用とは異なる仮想現実空間ならではの課題(没入感を維持したままでのTrust検証、視覚認識する対象者に対するTrust検証)がある。
- さらに複数仮想現実空間の間、複数サービスの間のシームレスな移動を実現するためには自己主権での属性情報等のコントロールが重要となる。
目的
仮想現実空間上のサービスを安心安全に利用できるようにすることで、仮想現実空間に関連するサービス利用を促進し、新たな市場を創出する。
課題とTrusted Webによって解決する内容
検証を行うデータ
- 仮想空間上で提供しているサービスにおいて、犯収法などの法令に基づき利用者にサービス利用資格があるかどうかを確認するため、本人確認を行う必要がある
- 本人確認のため、利用者の資格情報の真正性を確認する必要がある。具体的には、Issuer(資格発行者)からVCで資格情報の発行を受け、サービス利用者が仮想空間内のサービス提供者に提示し、仮想空間内でVCが検証されることで真正性を確認する
主な成果
- メタバース特有のプライバシー保護の観点から課題検討を実施し、メタバースの中で本人確認とプライバシー保護の双方を満たす手段を検討する必要があることが判明した
- Trusted Webの考え方を広めるうえでのマネタイズ上の課題を検討した。その結果、以下の2点の課題を特定した
- 資格情報発行サービスであるIssuerに収益が入るモデルを作る必要がある
- 仮にIssuerからVerifierへの一時的な情報利用料を渡したとしても、発行した資格情報VCに対して有効期限を設ける・データトレーサビリティを確保する等の仕組みがなければ、利用者は資格情報を再利用し続けられるため、Issuerはコストをかけて資格情報を発行したことに対して継続的な収益が生まれない
ユースケースに関連する資料
- 成果概要(PPTX 2枚でまとめたもの)(資料リンク)
- 最終成果報告書概要版(PPTXをPDF化)(資料リンク)
- 最終成果報告書(Word文書をPDF化)(資料リンク)
- デモ動画(Youtubeリンク)
- ソースコード、要件定義書、基本設計書、Read me等(Githubリンク)
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